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ほんとうは地方巡業後半(札幌・仙台)の話を書こうと思ったのですが、最近その種の話ばっかりで、このブログの本来のテーマである「本のレビュー」をまったく載せていません。そのことに気が差して、急遽予定変更して本のレビューを書くことにいたしました。

でも、本のレビューが停滞していた理由のひとつに、どうしてもレビューしたいって本がなかったってこともあるんですよね。というわけで、一冊だけのレビューではもたないので、9月以降に読み終えた本をまとめて紹介いたしましょう。すでにレビュー済みの本(『イニシエーションラブ』 『霧の壁』 『真剣』)は除きます。

では、一番バッター『ソウルで新婚生活』から行きましょう。

『ソウルで新婚生活。―新妻ヨーコちゃんの韓国暮らし』(たがみ ようこ、大和書房)★★
・・・韓国へ嫁いだ作者が4コマ漫画を交えながら面白おかしく綴るエッセイ集。それなりに楽しめますが、小栗左多里さんの『ダーリン』シリーズに比べて観察眼もユーモアも切れに欠ける感があります。

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英検1級受験(6月10日)まで一月を切り、余暇のほとんどをその準備に充ててます。そのため、貴重な読書タイムだった通勤時間もほとんど参考書か原書を読む時間になってます。よってブログのネタである本もあまり読めません。といいつつ何冊かレビュー待ちの本もあるのですが、レビューを書いている余裕がありません。

というわけで、そのうち書くであろう(?)本格的レビューの予告編として、今日はレビュー待ちの本の簡単な紹介をしましょう。


ジェネラル・ルージュの凱旋 (海堂 尊 / 宝島社)★★★★

ご贔屓の作家の最新作。相変わらずのストーリーテラーぶりで、巻擱くあたわざるの面白さ。ただ、残念なことにミステリ味はやや薄い。その代わりというわけでもないが、これまでこのシリーズを読み続けてきた読者にとって驚くべき&楽しい仕掛あり、思わず以前の作品を読み返してしまった。


日本語はなぜ美しいのか (黒川伊保子 / 集英社新書)★★★★

著者は言葉の持つ語感について研究している方。この本ではその研究成果に基づき、語感に着目して母語(とりわけ日本語)とは何かを論じています。語感を通じて母語はそれを母語とする人の身となり肉となっていることが明らかにされる過程は目から鱗の連続。そういう立場から今声高に叫ばれている早期英語教育の導入に警鐘を鳴らしています。著者の日本語への愛情と誇りが感じられる美しい一品。「日本語は(世界一)美しい言語」とする理由はやや強引な気もするが、それは著者も承知の上だろう。


東京見聞録 (原田 宗典 / 講談社)★

これまで読んだ作者のエッセイの中では最低のでき。東京の各所を作者が訪ねて突撃ルポするというものだが、取材ぶりがあまりに生ぬるく(※)全然「突撃」になっていない。作者お得意のギャグもすべっている。
 ※あるいはエッセイとしての表現が生ぬるいのかも。


みんなで国語辞典!―これも、日本語 (「もっと明鏡」委員会, 北原 保雄 / 大修館書店)★★★★

辞書に載っていない旬な言葉(例:「超ウザイ」)を一般読者から集めて解説したもの。語義解説や用例も読者が書いているが、それが秀逸ですばらしく、かつ笑える。随所に挿入される北原先生(明鏡国語辞典編纂者)の真面目な解説も面白い。現代日本スラング辞典としても十分使える。


甘えんじゃねえよ (吉田 戦車 / スコラ)★★

吉田戦車のシュールなギャグは面白いが、同じパターンが繰り返されて飽きてくるのと、しばしば安直な下ネタに逃げるのが残念。



最近読んだ本でレビューを書いていないものがたくさんあります。ご存知の事情で忙しいこともあるのですが、どうしても紹介したいという本がないのも一因ではあります。そこで今日は、4月以降に読んだ(途中放棄も含む)本をリストアップしてみます。ただし、ブログでレビュー済みのものと複数巻構成の途中巻のものは除きます。


『写楽―江戸人としての実像』(中野三敏、中公新書)★★★

写楽の正体については江戸時代の有名な文人・斎藤月岑の『増補・浮世絵類考』に阿波候の能役者・斎藤十郎兵衛であると書かれています。本書はそれを信頼することから出発し、それを補強する資料を挙げつつ緻密な論考を展開して、やっぱり写楽は斎藤十郎兵衛であることを実証しています。非常に興味深い内容でしたが、残念なのは気持ちが湧き立つようなところがないこと。


『日曜の夜は出たくない』(倉知淳、創元文庫)★★★

私の好きな倉知さんの作品。猫丸先輩というキャラ立ちばっちりの探偵役を据えたミステリ連作短編集。ひとつひとつの作品はイマイチこれはというものがありませんでしたが、最後の、それまでの短編を串刺しにしてしまうアイデアがすごい。


『チャンスがやってくる15の習慣』(レス・ギブリン、ダイヤモンド社)★★★

なかなかいいことを言っていて感銘しましたが、以前読んで非常に感動した『小さいことにくよくよするな』と重なるところが多く、また内容的にも『小さいこと』の方が厚みがあります。


『犬は神様』(山本容子、講談社)★★

版画家が自分の飼い犬について書いたということで、自分も犬を買っている身として期待したのですが、内容に厚みがなく期待はずれでした。


<以下途中放棄本(画像なし)>
『明治天皇 1』(ドナルド・キーン、新潮文庫)
−これを放棄したのは私の方に責任があるかも。もう一度ゆったりした気持ちで再読してみたい気も。

『統計学を拓いた異才たち 経験則から科学へ進展した一世紀』(デイヴィッド・サルツブルグ、日本経済新聞社)
−統計学は好きなので期待していたのですが、どうも最初から展開がもたもたしていて。

『動機』(横山秀夫、文春文庫)
−横山秀夫は過去2作(それも世評の高いもの)を読んでいますがいずれもいまひとつでした。今回仲直りのつもりで読みましたが、最初の2作品を読んだところで「こりゃダメだ」と。横山秀夫とはこれでサヨナラですね。

『名探偵たちのユートピア』(石上三登志、東京創元社)
−世評が良かったので読んだのですが、議論の掘り下げが足りなくてがっかり。

『山が見ていた』(新田次郎、文春文庫)
−新田次郎のミステリ短編集ということで期待したのですが、2編読んだところでまったく面白くなくて。

『赤朽葉家の伝説』(桜庭一樹、東京創元社)
−長〜いあらすじを読まされているような感じ。もう少しで面白くなるかもしれないと我慢して読んだのですが、一向に面白くならず、半ば近くまで読んだところで放棄。

タイトルと関係のないお話ですが、昨日の真央ちゃん、よかったですね〜。素人が見ても演技は完璧。ひとり図抜けていました。最後の涙もよかった。泣いても笑っても可愛い〜。

さて、本題に入りましょう。

今年も残り2日となりました。明日大晦日も記事は書くつもりではありますが、どうなるかわからないので、ひとまず今日、今年の総括をしておきたいと思います。

今年読了した本は140冊強。ほぼ平年並みです。平年並みと言っても2004年以降のことで、それまでは100冊前後でした。なぜ2004年から急増したかというと、2004年から本社に転勤になり通勤時間が長くなったからで。読書もできるし、早起きにもなったし、通勤時間が長くなるのも悪くないかなと思ったりして。

さて、今年読んだ本の中で「じっちゃんの評価」★★★☆以上を獲得した本と途中挫折した本を総括の意味で掲載しますので、ご笑覧を。


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