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◆レビューに入る前に◆
今回から読んだ本はBooklog提供の"本棚"に保管することにしました。
 ・その"本棚"をアクセスすることによって私が07年1月1日以降に読んだ本(途中で挫折したもの
  も含む)を見ることができます。
 ・本の画像・リンクもBooklogのものを利用しています。
 ・これに伴い、★による「じっちゃんの評価」の基準もBooklogのもの(=Amazonのもの。☆な
  しの5段階評価)に合わせることにしました。ただし、当面過去の記事は従来の評価基準のま
  ま残しておきます(そのうち変更予定)。評価基準については「凡例」欄をご覧ください。
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米原 万里 / 集英社 / ¥780
Amazonランキング:1573位
Amazonおすすめ度:


読後呆然としてしまってしばらく身動き(みじろぎ)ができなくなるような作品に出会うことがたまにあります。2006年も最後の最後になってそういう呆然本に出会いました。ロシア語通訳として知られ、昨年亡くなられた米原万里さんの『オリガ・モリソヴナの反語法』です。

この作品は米原さんが少女時代を過ごしたチェコスロバキアの経験を題材にしたフィクションです。米原さんは最初ノンフィクションに仕立てることを考えられていたようですが、資料不足などで埋まらない空白が多く、仕方なくフィクションにされたとのこと。しかし、それが、物語の結構が大きくなるなど、いい方向に働いているような気がします。

米原さんがチェコにいたのはフルシチョフによる「雪解け」の時代ですが、その前のスターリンによる恐怖政治時代の記憶も生々しく残っています。米原さんは、ご自身が過ごした雪解け時代のチェコの生活や出来事を活き活きと描写しながら、そこから遡って、過酷なスターリン時代を経験した人々の波瀾万丈の物語を緊迫感を持ってスリリングに描きます。そのスターリン時代の人々の物語を次第に明らかにして行く過程は優れたミステリを読んでいるかのように知的興奮を掻き立てられます。


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