プロフィール

じっちゃん

Author:じっちゃん
翻訳家。
もとコンピュータ技術者。二足の草鞋で翻訳を始め、定年後フリーランサーに。
【趣味】
①読書:ミステリを中心に時代・歴史小説、歴史や科学などのノンフィクション
②四国遍路(2015年11月結願)
③街道歩き(現在敢行中)
④SNS(ブログ、Facebook、Line)
⑤観劇
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決勝戦

 夏の高校野球静岡大会決勝から戻ってまいりました。

 とにかく暑かった。13時試合開始なので11時にはチケット販売開始するだろうと思って(いくら調べてもチケット販売開始時間がわからなかったのだ)、11時前に球場に着いたのに、チケット販売&開門は12時とのこと。11時45分から販売開始したけど、その間炎天下で1時間待つ辛さといったら ……………………………………。

 球場に入ってからも暑い、暑い、ひたすら暑い。試合も熱かったけど。

 ともかくも、母校が勝ったからよかった。

 優勝したら甲子園にも行こうかと思っていたが、あの暑さには耐えられない(昔は平気で耐えてたんだけどね)。現場で観るのとTVで観るのとでは感動が違うのは確かだが、それも考慮してコスパを比較すると……、ね。

 やっぱ自宅でTV観戦することにした。
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Smart Lock!



 前の記事で“Android 5.0 Lollipopにアップデートしたのに肝心の「スマートロック」ができない”と書いたが、できました!

「設定」の「信頼できるエージェント」で「Smart Lock」をオンして初めて「セキュリティ」画面に「Smart Lock」が表示される仕組みになっている。ネットで調べてわかったのだが、これでは分からない人が続出するだろう。まあ、ともかくヤレヤレである。

<スマートロックの機能>
 パスワードロックなどを設定していても、特定の場所にいるときや手持ちのBluetooth機器と接続しているときはロックが解除される。また、パスワードロック解除後手やバッグで持ち歩いている間は画面ロックされない。これは超便利!
 なお、アンロックにはスワイプが必須となったが、これは返って便利とも言える。これまでは、ポケットにスマホを入れていると、ロック画面で誤操作することがよくあったから。アンロックにスワイプが必要になれば、誤操作は減る(皆無になる)だろう。

※ 冒頭の画像は、Android 5.0 Lollipopにアップデート後のロック画面。

Lollipop!



 ソフトバンクのXperia Z3向けにAndroid 5.0 Lollipopの配信が開始された。国内各キャリアで初だという。

 かくいう私もXperia Z3のオーナーであり、先ほどアップデートの通知が来た。で、現在アップデート中。OS本体のアップデートだからかなり時間がかかる。アップデートを開始してから10分ほどたつがまだダウンロードは50%に満たない状況だ。

 Android 5.0 Lollipopにはかなりの新機能が盛り込まれているという。特に楽しみなのは画面ロックの使い勝手がよくなること。自宅にいるときや、自分の手やバッグで運んでいるときはパスワードなしでもロックが解除される。アップデートが終わるのが楽しみだ。

【追記】
アップデート完了! 新機能の確認はこれから。なお、お知らせメールにはアップデートに「最大」25分かかると書かれているが、私の場合1時間以上かかった。

【追記2】
最も楽しみにしていた「スマートロック」機能がサポートされていない。それどころかこれまであったBluetoothアンロックもなくなっている。信じられない! もうがっかりなんてもんじゃない。アップデートするんじゃなかった。

【追記3】
「スマートロック」できました! 次の記事参照。

静岡大会決勝へ

 わが母校(静岡高校)が2年連続で夏の高校野球静岡大会決勝に進出した。

 でぼくも明日、2年連続日帰りで球場(もちろん静岡)まで足を運ぶことにした。今翻訳で忙しいのだが、そんなことは言っていられない。

 祈優勝!

坂東三十三ヵ所⑨(まとめ)

 今回のまとめ。

・実施日: 2015年7月22日(水)~7月23日(木)(1泊2日)

【初日(7/22)】
・天候: 晴れ
・打った札所:
  28番滑河山龍正院(滑河観音)(千葉県成田市)
・最寄り駅:
  JR成田線滑河駅
・所要時間:
  door to hotel 5:26~16:17(10時間51分)
・歩数(距離):
  door to hotel 28,763歩(推定距離18.7km)
・現地の移動で使用した公共交通機関:
  JR成田線滑河⇒佐原
・お楽しみ
  佐原&香取見物

【第2日(7/23)】
・天候: くもり→雨→くもり(薄日さす)
・打った札所:
  27番飯沼山圓福寺(飯沼観音)(千葉県銚子市)
・最寄り駅:
  銚子電鉄観音駅
・所要時間:
  hotel to door 4:19~16:45(12時間26分)
・歩数(距離):
  hotel to door 27,967歩(推定距離18.2km)
・現地の移動で使用した公共交通機関:
  銚子電鉄銚子⇒外川⇒(折り返し)⇒君ヶ浜
※ 君ヶ浜で降車するつもりが、スマホが見当たらず、探しているうちに降りそこね、外川まで行ってしまった。
・お楽しみ
  銚子電鉄、犬吠・外川付近散策
※ 帰りの電車(犬吠⇒外川)で、TV撮影中の陣内智則、たんぽぽと遭遇。

坂東三十三ヵ所⑨2/2-7e 帰途へ

 予定より2時間近く早いが、このまま帰ることにする。今帰っても、家にたどり着くのは5時頃になる。やっぱ、銚子は遠い。



  犬吠駅。(一見)やけに豪華だ。

 時間があるので、反対方向の外川行きに乗って、外川で折り返すことにした。

 外川行きの電車がやけに混んでいるので、何だろうと思いながら乗り込むと……!!

 知った顔がいる。陣内智則だ。他にも知った顔のお笑いタレントがいる。テレビのロケをしているようだ。

 車内ではスタッフにブロックされて写真を撮れなかったが、外川駅で撮れた。それがこれ。





 最後にいいお土産がもらえた\(^o^)/

【おまけ:帰りの電車の中で】


 電車の中にボランティアのガイドさん(黄色の半天のおばさん)がいて、見どころを前もって教えてくれる。挙句の果ては踊りまで披露してくれた。



 京王電鉄のお古だそうだ。



 緑のトンネルは何度見ても素晴らしい。



 銚子電鉄の銚子駅ホーム。奥に見えるのは駅舎。その向こうがJRのホーム(ひとつながり。ていうか、JRのホームを間借りしている)。

坂東三十三ヵ所⑨2/2-6 地球が丸く見える場所



 地球の丸く見える丘展望館に来た。屋上から360度の展望が得られる。


(↑この台に上って見る)

 ここから見る360度のパノラマは素晴らしいの一語に尽きる。とても写真ではその感動を伝えることはできないが、何枚か示そう。



 屏風ヶ浦。



 犬吠埼。



 銚子市街。

 やっぱだめだな。この感動を味わうには現場に来ていただくしかない。

 展望館にレストランがあったので、ついでにランチを取ることに。



 まぐろカツドッグ430円とコーヒー。まぐろカツは歯ごたえがあってなかなか美味であった。

 さて、これにて本日の予定は完了。雨で先を急いだのと海水浴を諦めたのとで、かなり予定より早い。さてどうしたものか。

坂東三十三ヵ所⑨2/2-5 東洋のドーバー



 犬吠埼灯台の先の海岸沿いに遊歩道があったので、予定を変えてそこを歩いて外川まで行くことにした。荒々しい岩場の景色が素晴らしい。



 途中岩の下をくぐる狭いトンネルがあったりしてなかなか愉快。



 犬岩なるものがあった。確かに犬っぽく見える。上に向かって吠えているのかな。



 外川に着いた。NHKの朝ドラ「澪つくし」の舞台になった町。このレトロな駅舎もよく登場したそうな。



 銚子マリーナ海水浴場。ここでひと泳ぎするつもりで海パンを持ってきたのだが、この天気ではさすがのぼくも泳ぐ気にはならない。海の向こうに屏風ヶ浦が見える。



 屏風ヶ浦に来た。ドーバー海峡の崖の景色に似ていることから、東洋のドーバーと言われる。なんかグランドキャニオンっぽくもあるな。



 日本らしくない雄大な景色だ。雲にかすんで先端の方がよく見えないのが残念。

 さあ、ここから引き返して地球が丸く見える場所に行こう。

坂東三十三ヵ所⑨2/2-4 雨の犬吠埼



 犬吠埼が見えてきた。雨が強くなり、傘をささざるをえなくなった。



 犬吠埼灯台。灯台の前の郵便ポスト(見えるかなあ?)も白く塗られているのが印象的。



 灯台の裏手に回るとこんな素晴らしい景色が。



 来た方向を振り返ると君ヶ浜がきれいに見えた。

 雨は降り続いている。雨も困るが、風が強いのがもっと困る。傘が何度もおちょこ状態になる。少し奮発して風に強いという触れ込みの折りたたみ傘を買っておいてよかった。

 今灯台近くの自販機コーナーで雨宿りしながら、これを書いている。このまま降り続くようなら、前途を断念しなければいけないかもしれない。



……なんて書いてたら、こんな可愛いお客さまが雨宿りに飛び込んできた。自販機コーナーの中に巣を作っているらしい。やや落ち込んだ気持ちが少しなごむ。

 雨が小降りになったようだ。さあ、そろそろ出るとするか。

坂東三十三ヵ所⑨2/2-3 銚子電鉄に乗る

 28番圓福寺に近い観音駅から全長7キロ弱、銚子の突端を走る超ローカル線銚子電鉄に乗る。



 観音駅。おとぎ話に出てきそうな駅舎だ。



 電車がやって来た。



 いちいち運賃を支払うのが面倒なので1日乗車券(弧廻手形)を購入。



 車窓風景。



 緑のトンネルみたいなところも走る。



 君ヶ浜駅に着いた。これが駅舎。出入り自由。もちろん無人。



 駅舎の前のベンチにいる猫駅長(仕事なし(笑))。

 さあ本州の突端見物スタート。いやなことに雨がぽつぽつと落ちてきた。本降りにならなければいいのだか。

坂東三十三ヵ所⑨2/2-2 28番圓福寺を打つ



 銚子港を出ると目の前にすごく立派な五重塔が現れた。これがどうやら28番飯沼山圓福寺らしい。



 やがて仁王門が見えてきた。これも立派だ。

 境内へと入る。



 これまた立派な観音堂の前には阿弥陀様が鎮座しておられる。



 観音堂の鳥羽口にある大提灯。



 観音堂から見た五重塔。

 飯沼観音の立派さにはいささか驚いた。これまでに訪れた札所でこれに対抗できるのは、鎌倉の長谷寺くらいしかない。

 5時40分、28番圓福寺を打ち終える。今回は札所めぐりはこれでおしまい。後は観光あるのみ。天気が心配だ。

坂東三十三ヵ所⑨2/2-1 利根川で日の出を見る

 銚子の日の出を見るため、4時過ぎにホテルを出て、すぐ近くの利根川沿いへと来た。



 利根川にかかる銚子大橋。



 まだ日は上っていない。あいにく雲が多い。日の出は見られるだろうか。早朝の空気はひんやりとしていて、風が強いので肌寒いくらいだ。

 4時37分、時間どおり水平線に太陽が顔を出した。曇っているので、かえってよく見える。



 写真にはうまく撮れないが、オレンジ色の太陽が徐々に顔を出し、まあるく形を取っていくさまは、結構荘厳で神々しく感動する。


(写真は太陽が上りきったところ)

 ああ、来てよかった。本当は本州最東端の犬吠崎で見たかったんだけどね。



 銚子漁港。

 涼しいのはいいが、雲行きがあやしい。ひと雨くるかもしれない。

坂東三十三ヵ所⑨1/2-7e 銚子で夕食



 夕食の場所は、ホテルでも情報を仕入れて、あれこれ迷ったが、結局ガイドブックに載っていた金目鯛が売りだという駅前のかみちにした。

 金目鯛は冬が旬なので、これも迷ったが、結局金目鯛づくしなるものを頼んだ。これがそれ。頼んでから出てくるまで20分くらいかかった。これは期待できる。



 刺し身に煮付け、唐揚げ、にぎり、それにあら汁がついている。見た目はすごい。これで2,500円は安い気が。しかし問題はうまいかまずいか。論より証拠、さっそく食べてみる。

感想:うまい。しかし、うなるほどうまいかというと、それほどでもない。ふつうにおいしい+αって感じかな。やっぱ、旬のときに食べなきゃだめってことだろうか。金目鯛の実力がこれってことはないよな。

P.S.
Tシャツはかなり生乾きだった。でも、涼しくてかえってよかった\(^o^)/

坂東三十三ヵ所⑨1/2-6 銚子着

 香取駅から銚子駅までは電車で40分ほど。16時すぎに銚子駅。



 銚子駅からはローカル線の銚子電鉄に乗り継ぐことができるのだが、銚子電鉄の駅舎はなんとJRのプラットフォーム内にある(上の写真)。

 駅員はいない。Suicaの降車処理をする機械だけがある。銚子電鉄はSuicaを使えないので、あくまでJR用だ。銚子電鉄のプラットフォームはこの駅舎の向こうに伸びている。ここまでして経費節約しないとやっていけないのだろう。スゴイ!



 銚子駅構内の大漁旗。



 銚子駅前風景。



 今日の宿。駅から500メートルほど。素泊り専門の小さなホテルだが、あちこちにオーナーの気配りと工夫が見られる(詳細略)。

 今回、洗えばいいと思って、Tシャツの着替えを持って来なかった。ひと風呂浴びながら洗濯をしていて(乾燥機はない)、ふと気がついた。この後夕食に何を着ていけばいいかと(^_^;)

 ユニクロの乾きやすい素材のものだし、まだ2時間ほどあるので、何とかなるだろう。最悪生乾きでもしかたない。

坂東三十三ヵ所⑨1/2-5 佐原から香取駅へ

 佐原の町から佐原駅まで戻るのではなく、次の香取駅まで約9キロを歩いた。東国3大神宮のひとつ香取神宮に寄るのが目的。





 途中美しい水田風景の中を歩く。たわわに実り始めた稲穂が目にまぶしい。日差しは強いが、水田を吹き渡る風が心地よい。



 香取神宮に着いた。



 境内はさすがに広々としている。



 本殿があまりにも立派で驚いた。さすがは東国3大神宮の名に恥じない。



 3時すぎ香取駅着。有名な割にはこじんまりした可愛らしい駅だった。

坂東三十三ヵ所⑨1/2-4 佐原でランチ

 佐原は鰻料理が有名とのことで、当初は鰻を食べるつもりだったが、気が変わってフランス料理店に入った。



 夢時庵(むじゃん)という、醤油蔵を改造して店にした小洒落たレストラン。





 注文したのは、牛のほほ肉のワイン煮セット、2,100円(除🍺)。パンは自家製でお代わり自由。おいしくて4個食べた(*^^*) 料理はこれまで食べた牛料理で1, 2を争うおいしさだった。

 デザートは柚子のソルベ(写真撮り忘れた)。これも上品でとてもおいしかった。

 人気店らしく、食事をしている間も予約客がひっきりなしにやって来ていた。

坂東三十三ヵ所⑨1/2-3 江戸まさりの町佐原を歩く

 佐原に着いた。江戸まさりの町と言われるほど栄えた町である。



 駅舎からして洒落ている。



 駅から小野川に出る。いきなり心臓わしづかみ。緑豊かな柳が素敵である。



 こんな時代劇ふうの町並みもあれば……



近代建築もひょっこり現れる。そして、いよいよ……



忠敬の旧宅。手前の橋は樋橋、通称ジャージャー橋。農業用水を送った樋の名残。30分に一度水が流れる。

続いて伊能忠敬記念館へ。



 何と言っても、忠敬が使った測量機器の展示が素晴らしかった。これは天体の高さを測定する象限儀。



 そしてこれが今で言うコンバス。

 さて、そうこうしているうちに、もう
昼時だ。そろそろランチとするか。


坂東三十三ヵ所⑨1/2-2 28番龍正院を打つ

 JR青梅線、中央線、総武線、成田線と乗り継いで、家を出てから約3時間半後の8時48分、成田市にある滑河駅に着。

 日差しはすでに強く、悪魔のように照りつけてくる。風があるのが救いだ。

 ここから約1.4キロの道のりを歩いて28番滑河山龍正院に向かう。1時間に1本しかない電車の都合に合わせて、ここでは往復+お参りで1時間ほどしか使えない。先を急がねばならぬ。

 28番に向かって歩いていると、成田空港が近いので、目の前を飛行機がひっきりなしに通り過ぎる。

 9時20分龍正院を打つ。



 茅葺屋根の仁王門が印象的だ。



 観音堂。

 これからまた滑河駅に戻って成田線で佐原へと向かう。

坂東三十三ヵ所⑨1/2-1 千葉A(下総国)その2

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 今回は下総国の2札所(28番龍正院@成田市滑河、27番圓福寺@銚子市)を参る。1日で回ろうとすると相当の強行軍になるし「お楽しみ」はなしになるので、1泊2日の日程で行く。

前回の記事で「千葉はA.下総国(北側)とB.上総国(南側)に分かれる」と書いたが、これは誤りで「千葉は北から、A.下総国、B.上総国、C.(安房国)の3つに分かれる」が正しい。謹んで訂正する。

 28番の近くには佐原、27番の近くには銚子という観光地があるので、ついでに(?)見物してくる予定。

 佐原は「北総の小江戸」と謳われるように古い街並みが残っている。また、前の記事でも書いたように、日本地図を作った男・伊能忠敬ゆかりの地でもある。

 銚子には言わずと知れた「本州の最東端」犬吠埼(写真)がある。「地球が丸く見える町」と言われるように360度の展望が楽しめる。今回最大の楽しみ。また銚子電鉄というわずか7キロ弱のローカル線に乗るのもひそかな楽しみ。海水浴場もあるので、ひょっとしたら海水浴もしちゃうかもしれない。

 厳しい暑さが予想されるが、張り切って行こう!

P.S.
今回はブログへの投稿を控えめにする予定。だが、思惑どおり行くかどうか。

人生を二度生きた男~『四千万歩の男(一)』



 江戸時代にあって、きわめて正確な日本地図を作り上げたことで有名な伊能忠敬を取り上げた作品。文庫本で全5巻、しかも1巻が普通の文庫本の2倍強の厚さという大作。まだそのうちの1巻を読み終えたばかりだが、現時点での感想を書いておきたい。

 それほどの分量でありながら、忠敬の事業すべてを描き切っているわけではない。忠敬は9次にわたって全国を測量したが、この作品で描かれるのは第2次測量までにすぎない。作者の井上ひさしの当初の構想では、測量事業すべてを描いたうえで、忠敬の死後「伊能図」(忠敬が作りあげた日本地図をこう呼ぶ)がたどった運命を現代までたどるつもりだったらしいが、本作品ではその全体構想の7分の1程度しかカバーできていないという(※)。

※ 井上は続編を書く意志を持っていたようだが、実現しないままこの世を去ってしまった。

 そうなった理由は作者の凝り性にある。前書きで井上は高らかに言う。

「作者の視点は常に忠敬の右肩の上にある。(中略)加えて、忠敬の日常生活をできるだけすくい取ろうとして、密着細密描写を心がけた。筆者の筆が省略したのは彼が眠っているときぐらいのもので、あとは、どんなに平凡な日の、どんなにつまらない一挙一投足であれ、筆者はそれらを見逃して筆をはぶくことはしなかった」

 これでは長くなるのも当然である。後に井上は「(効率を考えて)やはり史伝体でいくべきだった」と反省している。しかし、だからこそ、内容の濃密さは半端なく、そこが本書の最大の魅力のひとつともなっている。

 忠敬が測量事業を始めたのは、驚くことに、引退後の56歳になってからである。事業家(佐原の大商家の主人)としても大成功し、その事業を息子に任せて50歳で引退するや、念願だった星学・暦学(天文学)の勉強を始め、56歳から死の前年(72歳)までの17年間で3万5千キロ(井上の試算によれば約四千万歩)を歩き通して、日本地図を完成させる。決して天才的な才能があったわけではなく、愚直なまでの誠実さと努力によってこの大事業をやってのけた。

 高齢化が進み、定年退職後も30年前後の人生が残っている現代にあって、「人生を二度生きる」ための、まさにお手本のような人物である。井上がこの作品を書いた動機のひとつにも、人生二山時代を生きる現代人を励ます目的があったという。

 登場人物も豪華だ。忠敬の師匠で寛政の改暦を主導した高橋至時、至時の師匠でケプラーの法則を独自に発見した麻田剛立といった当時一流の天文学者はもちろん、蘭学者の山片蟠桃、戯作者の山東京伝、寛政の改革の松平定信など多士済々。そのどれもが魅力的で、彼らが登場する関連作品を読みたくなってくる。

 中でも興味を惹かれたのが、蘭学者で通詞の志筑忠雄。多数の訳書を残していて、ニュートンの『プリンキピア』を日本に初めて紹介したのは彼であり、そうした訳業のなかで「遠心力」「求心力」「重力」「加速」という訳語、さらには「鎖国」という言葉を考え出したのも彼である。翻訳者の端くれとして、この大先輩には大いに興味を惹かれる。幸いにして志筑を取り上げた歴史書もあるようなので、そのうち読んでみたい。

 なお本書は、いかにも井上らしく、事実だけでなくフィクションも多い。いかにも作り物めいた話も少なくないので、そこをどう捉えるかで評価がわかれるだろう。ぼくとしては「ちょっとやりすぎかな」という感じ。

 まだ1巻を読み終えたばかりなので、全巻を読み終えたところでもう一度感想を書きたい。

P.S.
 本書を読もうと思ったのは、坂東三十三ヵ所巡礼の一環として、忠敬の生まれ故郷である佐原に行くことになったのがきっかけ。佐原へは明7月22日に行く。忠敬旧宅や、忠敬記念館など、ゆかりの場所を巡る予定。

ビジネスメールの書き方について再確認する~『メール文章力の基本-大切だけど、だれも教えてくれない77のルール』



 長い現役生活の中でビジネスメールは何千通(何万通?)と出してきたが、いまだに書き方で悩むことがある。そこで、初心に返って、指南書をひもとくことにした。

 この本はアマゾンのレビューと直感で選んだものだが、ビジネスメールに関する77の基本的なルールがコンパクトに書かれていてなかなかいい本だった。

 すでに承知しているルールが多かったが、それはそれはで再確認の意味で意義があったし、知らなかったこと・心得違いしていたこともそれなりにあって参考になった。

 以下、知っていたことも、知らなかったことも含めて、印象に残ったものをのいくつか列記しよう。

・相手の立場に立って書く
・返信は遅くとも24時間以内にする。忙しいときは、受信した旨だけでも返信する。
・件名は内容が伝わるように
・本文は「結論→理由→詳細」の順で
・ファイルを添付する場合は形式とバージョンを明記する
 ⇒相手が開けない場合を考慮して「もし添付ファイルが開けない場合はご連絡ください」と書き添える
・添付ファイルの要旨を本文に書くとよい
・事実と意見を明確に分ける
・相手に伝える必要のないこと(くどくどとした言い訳など)は書かない
・言いにくいことこそあいまいにせずはっきりと誠意をもって伝える
・返事の催促では「相手の逃げ道」を用意する
・苦情のメールは感情的にならず冷静に
・お詫びのメールではまずきちんと謝り、納得する理由と対策を書く
 ⇒理由には相手に関係のない内部事情は書かない
・回答期限は具体的に伝える。「お時間のあるときに」「いつでも結構です」はかえって失礼
・メールは原則として仕事時間中に送る。やむをえない場合はひと言お詫びや理由を添える
・1行25文字くらいで改行する

 メールの作法だけでなく、人づきあいの作法も学べることがわかる。


ミステリ三冠王を読む~『満願』



 人から薦められて米澤穂信の『満願』を読んだ。昨年三大ミステリベスト10(このミス、文春、ハヤカワ)でいずれもトップに輝くという史上初の偉業を成し遂げたミステリだ。

 6篇の短編からなる短編集である。連作ではなくそれぞれが独立しており、登場人物もまったく異なる。また、事件があって、その謎を名探偵役が解くという本格推理でもない。ただ、ひとつ共通点があって、それは、さまざまな出来事の背景にある意表を突く真相(特に人間心理)をあぶり出すというものだ。その意外性が本書の読ませどころ。

 どれもが面白かったが、ぼくが最も気にいったのは「関守」。天城の山奥にある道で短い間に4件の死亡事故が起きる。それを幽霊譚(都市伝説)に仕立て上げようとして現場に赴いたライターが驚くべき真相にたどり着く。その後に待っているライターの運命を含め、優れたホラーストーリーとなっている。

「万灯」もよかった。バングラデシュで天然ガス開発を目指す商社マンがある村に調査拠点を作ろうとして、村人に頑強に拒まれる。村人の拒否の理由も意外ならその後の展開も意外だ。商社マンは村人の合意を得るためある犯罪に手を染めるのだが、完全犯罪成就と思われた矢先、思いがけないことから窮地に追い込まれる。商社マンを待ち受けていた究極の選択には、他人事ながら背筋が寒くなる。

 冒頭の「夜警」もなかなかだ。ある事件の処理に当たっていた警官が犯人を射殺してしまう。気の弱い警官がプレッシャーに耐えかねて発砲してしまったかのように見えたが、ちょっとした事実がもとになって、同僚の警官が驚くべき真相へとたどり着く。その真相にもあっと驚かされるが、真相が明らかになった後最初から読み返してみると、随所に(あからさまな)伏線が張られていたことがわかり、作者の凄腕に呆然とさせられる。

「死人宿」も洒落ている。自殺者が多いと言われる山深い温泉宿の風呂に落ちていた一通の遺書。それを書いた可能性のある泊まり客は3名。その中から遺書を書いた人物を突き止めるという謎が斬新でまずいい。ただ、その謎を解く道筋が、鮮やかさもあるものの、ちょっとあっさりしすぎているかなという気もする。ついでに、最後のオチもなかずもがなに思われた。

「満願」は表題作でもあるし、それまでの各作品の出来がよかっただけに大いに期待して読んだ。しかし結果は残念なものだった。最後に明かされる謎は意外だしそこそこ面白いが、「そのためにそこまでやるか」という気持ちがぬぐえなかった。

「柘榴」は、ぼくとしては最も評価が低い。ぼくの嫌いなイヤミス系であり、読みたくないたぐいの小説だというのが最大の理由だが、それを置いとくしても、途中で真相に気づいてしまって意外性に乏しいし、あんなことでこんなことをしてしまう(そして周囲を不幸に陥れる)登場人物の心理にまったく共感できなかった。

 総合的に見て質の高い短編集であることは間違いないが、三冠王を取るほどの出来かというと、アマゾンの多数の読者同様首をかしげざるをえない・・・・・・というのがぼくの結論。

坂東三十三ヵ所⑧(まとめ)

 今回のまとめ。

・歩いた日: 2015年7月10日(金)
・天候: 曇りのち晴れ
・打った札所:
  29番海上山千葉寺(千葉県千葉市中央区)
・最寄り駅:
  京成千原線千葉寺駅
・所要時間:
  door to door 5:26~15:15(9時間49分)
・歩数(距離):
  door to door 24,373歩(推定距離15.8km)
・現地の移動で使用した公共交通機関:
  京成千原線千葉寺⇒千葉中央⇒ちはら台
    ※千葉中央駅は余計だった(^^;
・お楽しみ
  おゆみ野四季の道(ちはら台駅~鎌取駅)を歩く

坂東三十三ヵ所⑧-6e なつのみちとひまわりとワイルドな公園と

 なつのみちに来た。ガイドブックによれば、ひまわりが名物とのことで、今回最も楽しみにしていたもの。ところが。



 どこを見てもひまわりなど影も形もない。花が咲いていないだけならまだわかるが、本体すら見あたらない。どういうことだ?

 意気消沈して歩いていたら、公園にぶつかった。それがとてもワイルドな公園だった。



 入り口からしてワイルドだ。女性ひとりではとても入る気にならないだろう。



 中に入るともっとワイルドだった。男でも不安になってくる。



 池があった。大きな鯉がたくさん泳いでいる。蛍も生息しているらしいが、真っ昼間に望むべくもない。



 小川が流れていた。カワニナがいるらしいが、素人の悲しさ、見つけることはできなかった。

 あきのみち、なつのみちときて、この後はるのみちへ行くはずだったが、ひまわりの件でめげてしまったこともあり、ショートカットして鎌取駅へ。はるのみちというだけあって、当然桜の名所なのだが、季節はずれだしね。

坂東三十三ヵ所⑧-5 あきのみち



 おゆみ野四季の道は一定の間隔を置いて公園が整備されている。上の写真のような整った公園もあれば……



 自然林が残る野性味あふれる公園もある。



 あきのみちへとやって来た。今までの整った道と違い、野趣豊かな道である。秋には両脇にコスモスが咲きほこるそうな。その頃にもう一度来たい……が、ちと遠いな(¯―¯٥)

坂東三十三ヵ所⑧-4 かずさのみち



 ちはら台駅から歩き始めてすぐ、緑豊かな美しい道に出た。これだけ広いのに歩行者専用の遊歩道だ(かずさのみちと言う)。



 このような道が延々と続く。下世話な話だが、これだけ整備するのにどれだけの資金がかかったのだろうかと思ってしまう。





 中学校(上)も小学校もぴかぴか&洒落てる。最近できたばかりのニュータウンなのだろう。こんなところに住んでみたいと思う。



 道ばたの公園にタンポポとレンゲが、愛らしく咲いていた。

 ふところが寂しいので、通り道にあった、これまたぴかぴかの郵便局で軍資金をおろした。ギリシャでなくてよかった(*^^*)

坂東三十三ヵ所⑧-3 おゆみ野四季の道



 9時10分過ぎ、京成線で千葉寺駅から4つ目の駅、ちはら台駅に着。ここから鎌取駅まで、ウォーキングのガイドブックに従って、おゆみ野四季の道という散策コースを歩く。

 名前のとおり、はる、なつ、あき、ふゆと名づけられた散歩道がある。今回はふゆのみちを除く3つの道プラスαを歩く。

 さてどんな道が待ち受けているだろうか。楽しみである。

坂東三十三ヵ所⑧-2 29番海上山千葉寺

 8時半頃千葉寺(※)を打つ。

※ お寺の掲示には「せんようじ」と書いてあったが、ガイドブックには「ちばでら」とある。どちらでもいいようだ。

 千葉最古の寺だそうだ。しかし残念ながら伽藍はすべて戦災で焼失し、戦後の再興だそうだ。



 しかしそれでも、仁王門は古色蒼然として立派だ。



 境内に足を踏み入れると、幹の太さ3メートルはあろうかという銀杏の巨木が目を引く。



 観音堂も古さこそないものの、なかなか立派だ。

 本日はこれで打ち止め。後はお楽しみだけだ。……と浮かれていたら、千葉寺駅で間違って逆方向の電車に乗ってしまった(-_-;) これで約20分のロス。先を急ぐ旅ではなし、まあいいか。ブログの記事を書く時間もできたことだし。

坂東三十三ヵ所⑧-1 千葉A(下総国)編開始

 埼玉・東京(武蔵国)、神奈川(相模国)を制覇し、今日から千葉A(下総国)編(※)。

※千葉はA.下総国(北側)とB.上総国(南側)に分かれる。

 今日は千葉市にある29番千葉寺へ行く。これが日帰りで行く最後になるはず。

 犬の早朝散歩をいつもより早めにすませ、今にも雨が降り出しそうな空模様のなか天気予報を信じて、5時半に家を出る。


 
 青梅線、中央線、総武線、京成千葉線と乗り継いで8時10分頃京成線千葉寺駅に着いた(※)。ここから千葉寺までは徒歩10分の距離だ。

※ 国立で急病人が出て中央線が8分遅れ、それが増幅して最終的に20分遅れの到着となった。

6月に読んだ本

 最近読書感想文を書くのをさぼりがちなので、その代わりに--と言ってはなんだが、その月に読んだ本をリストアップしておこうと思う。まずは6月に読んだ本を読んだ順に掲げる。

『 』は長編、「 」は短・中編で《 》が所収本。☆印はおススメ本(ただし、長編の複数巻の途中のものは印なし)。アンダーラインをしたものはこのブログに感想文を書いたもの。

「春の雪解」《半七捕物帳》(岡本綺堂、青空文庫)
『ねこバカ×いぬバカ』(近藤 誠、小学館)☆
『そうだ、高野山がある。』(片山恭一、バジリコ)
『ぼくたちが聖書について知りたかったこと』
  (池澤 夏樹、小学館文庫)☆
『ブッダ(2)』(手塚治虫、潮漫画文庫)?
『そろそろ旅に』(松井 今朝子、講談社文庫)
『トム=ソーヤーの探偵』
  (マーク・トウェイン、講談社青い鳥文庫)
『かくかくしかじか(1)』(東村 アキコ、集英社)?
『秘書奇譚」《怪奇小説傑作集1》
  (アルジャーノン・ブラックウッド、創元文庫)
『岡崎に捧ぐ(1)』(山本 さほ、小学館)☆
「あけたままの窓」《ザ・ベスト・オブ・サキ》
  (サキ、サンリオSF文庫)☆
「スレドニ・ヴァシュター」《ザ・ベスト・オブ・サキ》
  (サキ、サンリオSF文庫)
「はつかねずみ」《ザ・ベスト・オブ・サキ》
  (サキ、サンリオSF文庫)☆
「アリバイ・アイク」《アリバイ・アイク》
  (リング・ラードナー、新潮文庫)☆
「消えた臨急」《ドイル傑作集1 ミステリー編》
  (コナン・ドイル、新潮文庫)
「大空の恐怖」《ドイル傑作集3 恐怖編》
  (コナン・ドイル、新潮文庫)
『西国巡礼』(白洲 正子、講談社文芸文庫)☆
「良心の物語」《アウルクリーク橋の出来事/豹の眼》
  (アンブローズ・ビアス、光文社古典新訳文庫)☆
「ポールスター号船長」《ドイル傑作集2 海洋奇談編》
  (コナン・ドイル、新潮文庫)
「黒の碑」《黒の碑―クトゥルー神話譚》
  (ロバート・E・ハワード、創元推理文庫)☆
「夏の一夜」《アウルクリーク橋の出来事/豹の眼》
  (アンブローズ・ビアス、光文社古典新訳文庫)☆
「アッシュールバニバル王の火の石」《黒の碑》
  (ロバート・E・ハワード、創元推理文庫)
「屋上の怪物」《黒の碑》
  (ロバート・E・ハワード、創元推理文庫)
「冬の夢」《村上春樹翻訳ライブラリー-冬の夢》
  (スコット・フィッツジェラルド、中央公論新社)☆
「恐怖のベッド」《夢の女・恐怖のベッド―他六篇》
  (ウィルキー・コリンズ、岩波文庫)
『いとしのムーコ(2)』(みずしな 孝之、講談社)☆
「吸血鬼カーミラ」《吸血鬼カーミラ》
  (レ・ファニュ、創元推理文庫)
「白い手の怪」《吸血鬼カーミラ》
  (レ・ファニュ、創元推理文庫)☆
『新訳 科学的管理法』
  (フレデリック・W・テイラー、ダイヤモンド社)☆

※上記以外に3冊あり、略す。
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