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じっちゃん

Author:じっちゃん
翻訳家。
もとコンピュータ技術者。二足の草鞋で翻訳を始め、定年後フリーランサーに。
【趣味】
①読書:ミステリを中心に時代・歴史小説、歴史や科学などのノンフィクション
②四国遍路(2015年11月結願)
③街道歩き(現在敢行中)
④SNS(ブログ、Facebook、Line)
⑤観劇
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出ました満点!『大聖堂』



出ました! じっちゃん初の満点本! \(∇⌒\)☆オ☆メ☆デ☆ト☆ウ☆(/⌒∇)/

いやあ面白い、面白い。大傑作です、おススメです。帯で喜国雅彦が「帯の推薦じゃ、もどかしい! 売り場に立って、片っ端から押しつけたい面白さ!!」と言ってますが、よくわかりますその気持ち。

上中下三巻の大著です(※1)が、よどみなく一気に読みきってしまいました(※2)。「読み出したらとまらない」とはこの本のためにある言葉でしょう。読み終えるのが惜しいと久々に思った読書体験でした。

※1:実は僕の場合原書で読んだので、一巻こっきりでしたが(;^_^A
※2:といっても原書だし、通勤電車の中だけで読んでたので約1ヶ月半かかりましたが。

大聖堂を作ることに人生を賭けた親子二代の物語って聞いただけで、もうわくわくしてきちゃいます。波瀾万丈が約束されてるって感じですよね。

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読み始めると実際波瀾万丈なんですが、その波瀾万丈ぶりが半端じゃないです。万丈どころか億万丈って感じ。なにしろいきなり主人公(トム)一家が飢死にしそうになるとこから始まりますからね。そこからもう山あり谷あり、ヒマラヤありマリアナ海溝あり。生と死、愛と離反、苦難と喜び、苦悩と希望。もうてんこ盛りです。

テーマがテーマだけに当時の建築技術についてもたっぷり書き込まれており、技術屋の僕にはそれも楽しかった。立ちはだかる建築上の難問の数々を職人魂と知恵で次々と解決していくさまに快哉を叫びつつ大いに共感を覚えました。

トムと一緒になって大聖堂建築に命を懸けるもうひとりの主人公・キングスブリッジ修道院長フィリップの人生も半端じゃありません。彼には生涯のライバルがいて、そのライバルの権謀術数がすさまじい。最初はフィリップの方がやられっぱなしですが、やがて反撃に転じます。2人の手に汗握る駆け引きがこの小説のもうひとつの読みどころです。

文字通り一難去ってまた一難の状況がフィリップを襲います。それをフィリップはどう切り抜けていくか。掛け値なしにハラハラドキドキの連続です。あまりの苦難にさすが不撓不屈の精神の持ち主フィリップもくじけそうに、いや実際にくじけてしまうこともあり、そこから立ち直る姿が感動を呼びます。

ホント、これでもかこれでもかって主人公に試練を与えるこの本の著者のしつこさは半端じゃないです。トムやフィリップは七転び八起きどころか、二十転び二十一起きくらいはしているのではないでしょうか。このしつこさは日本人には真似できません。

日本にも建築家(築城家)親子三代の物語という『富士に立つ影』(白井喬司)があって、これもむちゃ面白いおススメ本ですが、やはり波瀾万丈ぶりでは『大聖堂』に一歩譲ります。

ストーリーの面白さに加えて、物語を彩る大道具、小道具もすばらしい。いい忘れましたが、この物語の舞台は12世紀のイギリスです。当時のイギリスでは、あたかもヘンリー一世死後、スティーブン王とモード女帝との間の世継ぎ争いが起きていて(そう言えば、あの修道士カドフェルの物語の時代と同じですね)、その抗争が見事にトムとフィリップの大聖堂建立物語に絡んできます。

さらには、当時の国王や領主といった政治的権力者や聖職者はもちろん、職人や商人、農民といった庶民、さらにはアウトローたちの姿や暮らしぶりがしっかりと描かれていることが、この本にリアリティを与えています。描かれているだけでなく彼らはきっちりと物語に絡んでき、それもこの本の面白さを倍加しています。

【じっちゃんの評価:★★★★★】

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「大聖堂」ケン・フォレット

読了。予想外に面白かった一冊(いや、三冊)です。文庫一冊の分量もわりとあるのですが、苦にはならないね。 物語は、プロローグ1123年から最終章1174年へと、およそ半世紀に及ぶ。美しい大聖堂を建築したいという人々の夢や希望、そこに関わる人の愛憎、王位継承の戦乱の
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