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じっちゃん

Author:じっちゃん
翻訳家。
もとコンピュータ技術者。二足の草鞋で翻訳を始め、定年後フリーランサーに。
【趣味】
①読書:ミステリを中心に時代・歴史小説、歴史や科学などのノンフィクション
②四国遍路(2015年11月結願)
③街道歩き(現在敢行中)
④SNS(ブログ、Facebook、Line)
⑤観劇
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羊頭狗肉な本-『<勝負脳>の鍛え方』


いきなりタイトルで「羊頭狗肉」ってえのも何ですが、それだけがっかりぽんだったのです。

「勝負脳」というのは作者の定義を借りると「勝負に勝つための戦略を練る知能」だそうです。そういう知恵を鍛える、つまり、勝負に勝てるようにするためのノウハウを教えてくれるというのですから、勝負弱いと自認している私が大いに期待するのも無理からぬところでしょう。

ところが、蓋を開けてみれば、新しい話はほとんどなし。「えっ、これだけかよ~。マジで~!?」という感じだったのです。

だって、作者が言う「勝負脳の鍛え方」って、結局イメトレですし。それに、勝負に勝つためには、「明るい性格、前向き思考、気合い、集中力、決断と実行」が重要だなんて言うんだもの。明るくなれ、前向きになれと言われたって生まれつき暗い性格の者が簡単にそうなれるわけもなく。「なれる」というなら、そっちの方法を教えてもらいたいもんです。

唯一参考になったのは、同じイメトレでも「結果を頭に描くのではなくそこに至る過程を描きなさい」というくだり。ゴルフのパッティングを例にとれば、カップインの様子を頭に描くのではなく、手の振り方、ボールの転がり方をイメージして打てということです。これはなるほどと思いました。

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もひとつ、記憶力を高めるには記憶する対象に興味を持たなければならないということや、緊張をほぐすには作り笑顔が有効なんていうのもうなずけました。もっとも、これは著者に言われるまでもなく、すでに知っていたことではありますが。

「勝負脳の鍛え方」に関する科学的根拠の説明も上っ滑り、かつ怪しいです。「意識の二構成理論」「海馬回」「モジュレータ神経群」「モジュレータ理論」「ドーパミン系神経群」「サイコサイバネティックス理論」なんて難しげな専門用語を使って説明していますが、説明の底が浅くとってつけたようで、面白くないわ、納得いかないわで何ともはや。

それに、今あげた「モジュレータ理論」というのは「筆者が最近提唱した理論」で、「私が、この理論を一般書に発表するのは、この本が初めてです」だなんて得々と言ってますが、その理論の中身というのが「人間の意識・心・記憶はつながっていてそれぞれが連動しながら機能している」(本書P25)というものだからトホホです。「そんなことあんたに言われなくたって、みんなわかってるよ!」と突っ込みたくなるのは私だけでしょうか。

そもそも「勝負脳」は作者の造語だと主張していますが、2004年の7月に『「勝負脳」を鍛える』(谷川浩司、古田敦也)という本が出ています。その本との関係はどうなるのでしょうか? 谷川名人や古田監督を筆者が指導したってことでしょうか? それとも谷川名人や古田監督が筆者の考えた用語をパクったのでしょうか?

【じっちゃんの評価:★】

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