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じっちゃん

Author:じっちゃん
翻訳家。
もとコンピュータ技術者。二足の草鞋で翻訳を始め、定年後フリーランサーに。
【趣味】
①読書:ミステリを中心に時代・歴史小説、歴史や科学などのノンフィクション
②四国遍路(2015年11月結願)
③街道歩き(現在敢行中)
④SNS(ブログ、Facebook、Line)
⑤観劇
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『ローマ人の物語』に再び挑む


いよいよ師走ですね。今朝はやけに寒い気がします。初めてマフラーと手袋が欲しくなりました。11月が暖かかった反動で12月は寒くなるのかなあ。

さて、最近仕事が多忙なせいもあってブログの更新が滞っている間に読み終えた本が続々と溜まってきて、4作品がレビュー待ちとなっています。加えて京都旅行ネタもあるので、もうネタが消化しきれないくらいだぶついている状態。ネタも、ないときにはとことんないんだけどなあ。

今日はがんばってひとつ消化しましょう。塩野七生さんの『ローマ人の物語』です。

『ローマ人の物語』はハードカバーで出たときに読んで1巻目の途中であえなく挫折したという苦い経験があります。でも、その後ずっと気にはなっていて、あることをきっかけに再度チャレンジすることにしました。もちろん今度は文庫版です。

そのきっかけというのは、私がよくご訪問する「たか@ヒゲ眼鏡の探偵小説趣味(古典派宣言)」というブログと「本の山。」というブログで立て続けに『ローマ人の物語』についての記事を目にしたことです。それで「も一度チャレンジしようかな」という気になっていた時に、仙台出張で帰りに読む本がなくなるというピンチに見舞われました。早速書店(仙台ジュンク堂)に飛び込んで復路で読む本を物色していたところ『ローマ人の物語』が目に飛び込んできました。時間もなかったことから躊躇なく購入し、帰りの新幹線で読み始めたという次第。

読んでみると、最初に挑戦したときになぜ挫折したんだろうと思うほどさくさくと面白く読めました。あえて言えば、最後のギリシャ古代史の、特に最初のあたりがちょっと教科書的で退屈かな。でも、その後また面白くなりますので、これから読まれる方はここのところは是非我慢して乗り切ってください。(←エラソー。先輩面~)

--------------------
文庫版第1巻は建国者ロムレス(※1)による建国から共和政に移行するまで、年代にして紀元前8世紀から紀元前5世紀あたりまで(※2)を扱っています。まだまだ弱小国で、イタリア半島統一すらできておらず、その後ローマ帝国という巨大な帝国を築き上げる気配さえうかがえません。この国がこれからどのように半島を統一し、どこをどうやってあのような巨大な帝国を築くのか、そこには有名なカエサルを始めとする多くの英雄や物語が登場するはずで、今からワクワクしてきます。
 ※1 狼に育てられたという伝説が有名で、ローマという名前は彼の名前をとって名づけられたと
    いう。
 ※2 すごいよなあ。この頃日本は国の形すらないどころか、縄文時代だもんな。

そもそも、ロムレスによる建国物語からしてワイルドでおもしろい。当初ローマの市民のほとんどが独身男性ばかりだったため、ロムレスが建国に際して行った大事業の一つが他民族(サビーニ族)の女たちの強奪だっていうんだから。

そりゃ、サビーニ族は怒りますぜ。当然戦いが始まります。ところが、男たちの戦いをみて間に入ったのが、ローマ人たちに強奪されたサビーニの女たちだというのですから泣かせるじゃありませんか。彼女たちは強奪はされたもののローマ人たちから妻としてきちんとした待遇をうけていたので、夫たちに愛情を感じていたというんですね。やっぱり夫婦の愛は強いですね。奥さんは大事にしなきゃいけません。

そして、ロムレスはサビーニ族全員のローマへの移住を提案し、受け入れたサビーニ族をローマ人同様に処遇します。このように他民族を(敗者であっても)受入れ同化させるやり方がローマの強大化に大きく寄与したと言われています。あっ、さっき「その後ローマ帝国という巨大な帝国を築き上げる気配さえうかがえません」と書きましたが、ここにその片鱗がうかがえますね。

その他にもこうしたエピソードは満載で(なぜ七つの丘なのか? 西洋暦の起源、ローマ城壁の建設等など)、最後まで飽きせず読ませます。さっきも書きましたがなぜ最初に挑戦した時つまずいたのかが不思議です。私が成長したせいもあるのでしょうが、200ページ足らずと薄い文庫版の分量も大きく効いているような気がします。

作者の前書きによると、この大きさ・分量(背広のポケットにも入るサイズ)は作者の意図だったとのことです。文庫化するにあたって作者は「文庫の源泉にもどって」見た眼にも美しい装丁を心がけるとともに、持ち運び容易な分量にしたそうです。その作者の意図は大いに功を奏していると言えそうです。

こうして第1巻を無事読み終えましたが、文庫本にして現在までに28巻が刊行されていて、今後も続々と刊行されるので(※)、全巻読破までの道のりは遠いです。まあ、他の本と平行読みしながら、じっくりゆっくり読んで行きたいと思います。
 ※ハードカバー版は14巻まで出ていて全15巻の予定だというのでまもなく完結ですね。
   文庫本の28巻はハードカバーの10巻までをカバーしているので、単純に換算すると全部で
   42巻になりますね(;^_^A

【じっちゃんの評価:★★★☆】(第1巻を読んだだけでの途中評価)

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COMMENT

こんにちは^^

歴史は好きなほうなので、これはけっこう気になりますね。
勉強になりそうなのもありがたいですし。
時間と金があれば読んでみたいと思いつつも
全部で42巻ということでオソレオノノイテしまします。

と前回の返事も。
貧乏人と貧乏性はまったく違いますよね(^^;
読み間違えてました。すみませぬm(_ _)m

シンさん、おいでやす~。
>歴史は好きなほうなので、
おお、シンさんも歴史好きですか。
歴史好きな人にはいい人が多いです(じっちゃんの法則)。
私、大学はバリバリの理系なのに歴史とか国語とか英語とか
文系科目が得意で、逆に物理とか数学とか化学とか理系科目は
どちらかといえば苦手でした。

>勉強になりそうなのもありがたいですし。
なりますよ~。

>全部で42巻ということでオソレオノノイテしまします。
私もオソレオノノイテいます。
が、まずは一巻ずつ、小さなことからコツコツとでっせ。
一ヶ月に1,2冊ずつ読んでけば、1年半くらいで読み終わります。
どうってことないです。

TB

ありがとうございました!(^o^) こちらからもさせて頂きましたあー。

確かにこの本、持ち運びには便利なのですが、家で読んでるので、ちょっと一冊の分量が少ない気がします"(^^;"。すぐ読み終わってしまうー。

たかさん、トラバありがとうございました。

>確かにこの本、持ち運びには便利なのですが、
便利、便利。通勤時間読書には最適!

>家で読んでるので、ちょっと一冊の分量が少ない気がします"(^^;"。
>すぐ読み終わってしまうー。
ふえ、読む速度早いんですね。

こんにちは。面白かったようで、良かったです。
いや、実際、僕なんかと違って、的確なレビューで…。見習わないと、ですね。

42巻(仮)が全部佳作に入るとしたら、凄い本たちですよね。
僕も期待しつつ、じっくり読んでいくことにします。

僕としては今読んでいる3~5のハンニバル戦記も非常に楽しんでます。
良かったら、また読んでまたレビューして下さい。
では、お邪魔しました。

ハンニバル戦記は燃えますよね!
今日もまた一巻、読んでしまいましたあー(笑)。そんなに読むの早い方じゃないんですが"(^^;"。

MaThyさん、たかさん、オーハーb(@^0^@)d

v-34 MaThyさん

>面白かったようで、良かったです。
いやいや、面白かったです。
たかさんどもども、ご紹介ありがとうございました!

>いや、実際、僕なんかと違って、的確なレビューで…。
>見習わないと、ですね。
恐縮です(。_。*))

>42巻(仮)が全部佳作に入るとしたら、凄い本たちですよね。
恐らく点数はどんどん上がることと予想されます。

>僕も期待しつつ、じっくり読んでいくことにします。
いいなあ、一緒に同じ本を読んでいく仲間がいるのは。
私もゆっくり、じっくり読みまっせ。
2巻は先日購入済みです。

>僕としては今読んでいる3~5のハンニバル戦記も非常に楽しんでます。
ハンニバル戦記は面白いみたいですね。たかさんもそうおっしゃってるし。
早くたどりつきたい。(って、あせっちゃだめですね、じっくりゆっくり)

>良かったら、また読んでまたレビューして下さい。
はいな。

>では、お邪魔しました。
ありがとうございました。またいらしてください。

v-34 たかさん

>ハンニバル戦記は燃えますよね!
おお、Mathyさんと意見一致ですね。
こりゃ、面白さ太鼓判ですね。早く・・・(オット!)

>今日もまた一巻、読んでしまいましたあー(笑)。
はまってますね~。

>そんなに読むの早い方じゃないんですが"(^^;"
早い早い、十分早い。

塩野さんの作品は一作しか読んでません。
お恥ずかしい~。
同作家の探究心とリサーチの正確さにはただ脱帽デス。

ところで夫も理科系ですが若い頃は読書が嫌いだった人なんです。
ところが、ですね~、今や歴史モノが大好きになり読み耽ってますよ、毎晩。

先週は忙しくて図書館に寄れず仕様がないと読み出したのが娘の本棚から取り出した60年代の国際関係の本。 もう歴史に限らずノン・フィクションなら何でもイイみたいです。

この 「ローマ人の物語」 の英訳でもあったら貪るように読みますね~、きっと。 

御免なさい、また無関係な話になっちゃって・・・

>塩野さんの作品は一作しか読んでません。
>お恥ずかしい~。
一作でも読んでおられれば十分ですよ(*´▽`*)
そもそも、何を読んでないから恥だなんてことはないですし。
普通読んでいない作家さんの方が多いわけですから。

>ところで夫も理科系ですが若い頃は読書が嫌いだった人なんです。
そうなんですか。

>ところが、ですね~、今や歴史モノが大好きになり読み耽ってますよ、毎晩。
それはめでたいですね。ところで、アルメニア系アメリカ人の方が読む
歴史ものとはどういうものなんでしょうか。興味津々です。

>もう歴史に限らずノン・フィクションなら何でもイイみたいです。
私もノンフィクションは大好きです。

>この 「ローマ人の物語」 の英訳でもあったら貪るように読みますね~、きっと。
私も「ローマ人の物語」は国際出版すべきだと思うんです。
欧米の人がどんな感想を持つのか興味があります。

アルメニア系の書物は限られてるようで・・・

レーダーの開発史とかキム・フィルビーの様なスパイ物、キューリー夫人の (放射線の'パイオニアとでも訳すのでしょうか・・・) 伝記物、そんなのを好んでるようですね。
先週は忙しくて図書に行けなかったので娘の書棚から 60年代の foreign affair の教科書を引っ張り出して読んでるようです・・・
(欠伸~)

梓の小鳥さん

早速のご回答ありがとうございます。

やっぱり科学系が多いではないですか!
60年代の外交ってのも渋いですね。
60年代はいろいろありましたもんね。

ベトナム戦争
米ソの冷戦、宇宙飛行合戦
キューバ危機とケネディ大統領暗殺
中国の文化大革命

もう枚挙に暇がないです~。

お邪魔します
塩野さんは「チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷」を読んで面白かったのでこれも読もうかなと思ったのですが、思った時には巻数が多すぎて、さすがに手が出ませんでしたi-229
僕の中では山岡荘八の「徳川家康」的存在です。

でもじっちゃんさんの記事を読むと、なんか読みやすそうな雰囲気。
ちょっと挑戦してみます。

Yさん、おはようございます。
>思った時には巻数が多すぎて、さすがに手が出ませんでした
>でもじっちゃんさんの記事を読むと、なんか読みやすそうな雰囲気。

私と同じですね。
私も他の方のブログですいすい読んでるのを見て再チャレンジをする気になりました。
いつどこで遭難するかわかりませんけれどね(;^_^A

>ちょっと挑戦してみます。
また、ここに犠牲者が(^▽^)

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