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じっちゃん

Author:じっちゃん
翻訳家。
もとコンピュータ技術者。二足の草鞋で翻訳を始め、定年後フリーランサーに。
【趣味】
①読書:ミステリを中心に時代・歴史小説、歴史や科学などのノンフィクション
②四国遍路(2015年11月結願)
③街道歩き(現在敢行中)
④SNS(ブログ、Facebook、Line)
⑤観劇
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山岸涼子のバレエ漫画『舞姫(テレプシコーラ)』


山岸 凉子 / メディアファクトリー / 620円
Amazonランキング:26449位
Amazonおすすめ度:


読売新聞が年末に「2006年マンガ界を回顧」なる特集をやっており、その中で推薦されていた漫画のうち私の感性にあいそうなものを何冊か買いました。これもその一冊です。山岸凉子さんの『舞姫(テレプシコーラ) 1』。

最初絵がちょっと下手(わざと? これが山岸さんの持ち味?)かつ不気味なので引き気味になりましたが、すぐにぐいぐいとお話に引き込まれてしまい、絵は気にならなくなりました。

読み終えての感想は、いやあ、おもしろい、おもしろい。久々にスポ根漫画の傑作に出会った感じ。読後すぐ第2巻を注文しました。

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バレエの先生を母に持つ六花(ゆき。物語開始当初は小学校5年生)が主人公で、六花はひとつ上の姉・千花(ちか)とともにバレエを学んでいます。(ありがちな設定ですが)バレエの腕前は千花の方がはるかに上で、六花はコンプレックスを持っています。

そして、そのコンプレックスに追い討ちをかけるように、ある日六花は自分にバレリーナとしての致命的なハンデがあることを知らされます。そこからの六花の心の揺れ動きの描き方は見事で、読者は六花にググッと感情移入させられ、あとは六花の一挙一動にハラハラドキドキさせられることになります。

一方千花にも強力なライバルが現れます。普通なら(例えば『エースををねらえ』のお蝶夫人のような)金持ちのお嬢様で天才肌のバレリーナが出てくるところですが、この漫画はそこがちょっと違う。まったく逆の境遇の、悲惨な、ホントに悲惨な家庭環境にある女の子・空美(そらみ)。そんな子がなぜバレエをやっていてしかも上手なのか? そこには秘密があるのですが、それは本作を読んでのお楽しみ。

六花が天才肌ではないこと、ライバルが姉であること、そのまたライバルが悲惨な環境にあること、これらの設定がとても効いていて、従来のスポ根ものにないリアリティを与えるとともに、物語に快い緊張感をもたらしています。

細かな技術も含めバレエの半端でない一面がきっちりと描きこまれていること、六花、千花、空美たち主要登場人物の人物像がしっかり書き分けられていて、いわゆる「キャラが立っている」のも、物語にリアリティと魅力を与えています。

物語も、六花の苦悩、空美のすさまじいばかりの苦闘と執念を軸に、濃密でかつ息も継がせぬ面白さ。私はすっかり引き込まれてしまいました。

かつて夢見る少女だった方や、スポ根ものがお好きな方にはおススメの一品です。

【じっちゃんの評価(暫定):★★★★】

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COMMENT

山岸涼子さんは好きなマンガ家さんです。
子供のころ、バレエまんがの名作『アラベスク』読んでました~。
『テレプシコーラ』は久々のバレエまんがということで、ダ・ヴィンチで連載されていたのを読んでいたのですが、空美ちゃんの悲惨な環境にちょっと辛いものを感じ、休載を機に読むのをやめていました。
じっちゃんさんも★4つ、とりあえずつけてらっしゃいますし、面白いんですよねー。空美ちゃん、少しはマシになってるのかな・・・。
やっぱ読もうかな。

のばらさん、おばんです。

>休載を機に
へえ、休載されたんですか? どのタイミングですかね?

>面白いんですよね
面白いですぅ!

>空美ちゃん、少しはマシになってるのかな・・・。
第一巻を読んだ限りでは家庭環境も本人の性格もまったく変化なしですね。
この後変化があるのを僕も期待しますね。

おじゃまします。

山岸さんは好きな漫画家さんなんで、
結構読みましたけど、すべてホラー物なんです。
ホラーの印象が強いと何処かで、・・・でいつ怖くなるの?って
ホラー的なものを期待してしまいます。

でも、ホラー以外も面白そうですね。
固定観念を捨ててちょっと挑戦してみますわ~

>へえ、休載されたんですか? どのタイミングですかね?
じっちゃんさんのレビューを読んだ感じでは1巻はなんとなく読んでるような。山岸さんの都合でよくお休みされていたようです。

たまの猫さん、おばんです。

山岸さんは昔『日出づる処の天子』にチャレンジしてあえなく挫折。
それ以来読んでなかったんで、久々のチャレンジです。
だから、ホラー系も読んでません。
でも、あの絵はホラー系に向いてそうですね。
普通でも不気味ですし。

のばらさん、歓迎再訪。

>山岸さんの都合でよくお休みされていたようです。
そうなんだ。結構苦しんだのかな。
それも分かる物語の緊密さです。

こんにちはー。
山岸さんの作品はほとんど読んだのですが、
これはもう完結したんでしょうか?まだかな。
完結してから読もうと思っているのですが、
もうそろそろ我慢できそうにないです。

プライオリティー・・・

の件で丁寧にご説明下さって有難うございました。
納得しました~。

子供の頃漫画に夢中だった反動でか大人になってから読んだことが無いんですよ、漫画。
漫画といえどもとてもシーリアスなんで驚きました。
受けるわけですね~~。

ひだまりねこさん、梓の小鳥さん、おはようございます。

v-34 ひだまりねこさん
10巻まで出ていますが、まだ完結ではないみたいですね。
もうあしかけ6年連載しているんですね。
まだまだ続くのでしょうか?
読むのが追いついちゃうと、後が待ち遠しくなりますね。
どうしよう。

v-34 梓の小鳥さん
プライオリティーの件は、こちらのもともとの説明が
悪かったので、お詫びです。

最近の日本の漫画にはシリアスなものも多いですよ。
もう純文学に負けない奥深さのあるものもあります。
もはや日本が世界に誇る文化ですね。

子供に勧められて読み始めました。おもしろいです。途中何回も読むのを休みましたが、それでも気になって読んでいます。7巻くらいまで読みましたがまだ終わりそうにないですね。

アミーシカさん、こんばんわ。

アミーシカさんも漫画読まれるんですね!
しかも、もう7巻まで読まれたんですか!
私はまだ第2巻も読んでません。
まだ連載中なのでゆっくりじっくり読みたいと思います。

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