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じっちゃん

Author:じっちゃん
翻訳家。
もとコンピュータ技術者。二足の草鞋で翻訳を始め、定年後フリーランサーに。
【趣味】
①読書:ミステリを中心に時代・歴史小説、歴史や科学などのノンフィクション
②四国遍路(2015年11月結願)
③街道歩き(現在敢行中)
④SNS(ブログ、Facebook、Line)
⑤観劇
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博士と狂人



世界最初の近代的英語辞書にして、世界最大・最高の英語辞書として今も君臨する『オックスフォード英語大辞典(OED)』の誕生秘話。こう聞いただけでもうわくわくしてくる。こういう苦労話ってもう大好き。

しかもその誕生に狂人にして殺人者が関わっていたというのだから、吃驚仰天。お膳立て整いすぎ。いやが上にも期待は膨れる。

--------------------
しかし。早々と結論を言っちゃうけれど、結果は期待はずれ。

面白いエピソード満載でそれはそれなりに楽しめたけれど、そこまでって感じ。

完成までに70年も要したと言うのだから、辞典編纂者たちの苦労は並大抵のものではなかったと思うが、その苦労や苦悩がいまひとつ伝わってこない。物語のコアである「博士」と「狂人」の友情物語も書き込みが不足していて、胸に迫ってくるまでには至らない。

固い翻訳のせいもおそらくあって作者の筆致に熱いものが感じられず、いまいち感情移入ができないのだ。残念。

ところで、日本初の近代的辞書と言えば、最近(といっても一昨年の話だが)ちくま学芸文庫で復刻版が出た大槻文彦博士編纂の『言海』。

『言海』編纂の苦労話は以前何かで読んだことがあるが、『OED』とは異なり『言海』は大槻博士がほぼ独力で完成させたということもあり、編纂の陰には『OED』も顔負けの、並大抵でない苦労があった。うろ覚えの記憶に頼っているので間違っているかも知れないが、確か編纂には博士の奥様も協力され、その最大の協力者である奥様を編纂の途中でなくされたり、博士ご自身も失明寸前になったり。

大槻博士の生涯を描いた作品に高田宏の『言葉の海へ』があり、傑作の呼び声も高いのでぜひ読んでみたいのだが、残念ながら今絶版になっているらしい。

【じっちゃんの評価:★★】

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COMMENT

コメントありがとうございました♪(o^∇^o)♪
なんとか禁煙1日目は無事おえることができそうです☆

『博士と狂人』という本はおもしろそうなのにハズレ
なんですね・・(;´▽`A``

たえぽっぽさま

『博士と狂人』は巷での評判はとてもいいんです。例えばWEB本の雑誌の今月の新刊採点でも:
http://www.webdokusho.com/shinkan/0606/b_10.htm

ですから、僕の感性と合わなかっただけなのかもしれません。

苦労話への想いは同じ

『博士と狂人』・・・

何年か前に観た 「Bearutifu Mind」 を思い出しました。 不遇の天才数学者ジョン・ナッシュをラッセル・クローが演じた映画です。

いつもの様に、全く的を得てないコメントだとは思うのですが・・・
(済みません、読んでないので・・・  タイトルから受ける印象でコメントしてます)  博士と狂人って紙一重、という気もする昨今です。

「狂人も、上手く使えば、人の為になりけり」 でしょうか・・・
ナッシュもそうでしたが、マダム・キュリーも・・・でしたよね。 野口英世も尋常ではなかった気がします。

>>>>>固い翻訳のせいもおそらくあって作者の筆致に熱いものが感じられず、いまいち感情移入ができないのだ。残念。

翻訳次第で原書に大きな違いが生じます、確かに。
翻訳は完璧でもその感情移入プラス・・・何か、問題ですよね~!。

梓の小鳥さん、いらっしゃいませです。

>マダム・キュリーも・・・でしたよね。 野口英世も尋常ではなかった気がします。
ですよね。頑固で思い込みが激しく、自己中で。

>翻訳次第で原書に大きな違いが生じます、確かに。
私は、翻訳で読むより原書で読んだほうが面白いと最近思い始めました。
ですので、これっと言った作品は原書で読むようにしてます。

『博士と狂人』、ぼくも単行本で出たときに読みました。
翻訳の堅さや出来不出来はあまり印象にないのですが、けっこうおもしろく読めた記憶があります。

ちなみに、この手のテーマに興味アリならば、『言葉の海へ』はおすすめですよ。Bオフあたりでも見かけますし、新潮文庫ですから、それほど探求に苦労はいらないかもしれません。ぜひ一読を。

空犬さん

『言葉の海へ』はぜひ読みたいと思っている本です。
>それほど探求に苦労はいらないかもしれません
そうですか。古本屋に行くたびに探しているんですが、見つかりません。
探し方が悪いのかな。
今度目を皿のようにして探してみます。

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