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じっちゃん

Author:じっちゃん
翻訳家。
もとコンピュータ技術者。二足の草鞋で翻訳を始め、定年後フリーランサーに。
【趣味】
①読書:ミステリを中心に時代・歴史小説、歴史や科学などのノンフィクション
②四国遍路(2015年11月結願)
③街道歩き(現在敢行中)
④SNS(ブログ、Facebook、Line)
⑤観劇
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ゲームとしての本格ミステリ~『インシテミル』


米澤 穂信 / 文藝春秋(2007/08)
Amazonランキング:5805位
Amazonおすすめ度:


読んだ後レビューせずにもたもたしているうちに(※)『このミス2008』が発売され、この作品が10位に入賞してしまいました(『本格ミステリ・ベスト10』では4位)。 ですから今さら・・・てなもんですが、まいいか、ということで私なりにレビューしてみましょう。プロットとかストーリーとかは『このミス2008』で紹介されていますから、このレビューでは割愛して、さくさくっとレビューすることにいたしましょう。そういう意味では楽チンだな。
  ※ この本を読み終えたのは07/11/27。

米澤穂信さんは以前から気になっていたんですが、今まで未読。アマゾンでの本作の評判を見て初めて読んでみることにしました。

結果はびっくり。いろんな意味ですごい作品です。まず発想がすごい。本格ミステリをゲーム化しちゃうんですから。しかし、読み始めてしばらくしてこうした物語の結構が見えてきたところで、作者はどうやってこのゲームを成立させるんだろうと大きな"?マーク"が頭の中に浮かびました。だって、参加者が殺人を犯さなければ話にならないのですから。そこんとこをどう処理するのか、それが私にとってこの小説を読み進めていく上での最大の関心事となりました。で、結果はどうだったか?

--------------------
う~ん、どうでしょう。走り高跳びでたとえれば、身体はバーを越えたけれど、最後に足がひっかかってクリアならずというところでしょうか。それなりに説得力のある設定を用意していますが、それでもなあという気持ちが残ってしまいます。「そんなのいいじゃん、『その設定あり』としてゲームそのものを楽しめばいいじゃん」という意見もありそうですし、そういう立場もありかなとは思いますが、私はこだわってしまいます。

本格ミステリとしてのできはなかなかですし、あえてこういう極限的な設定の中で本格ミステリを成立させた腕はなかなかのもの。いつ自分が殺されるかというサスペンスを軸に最後まで興味をとぎらせない物語性も大したものです。

ただ、読者に対してアンフェアなところがあって、それが少し気になりました。例えば、ゲームを始めるにあたって、ゲームの主催者が参加者たちにルールを提示するところがあるのですが、そのルールが「ノックスの探偵小説十戒」をベースにしていることは、本格ミステリファンならばすぐにわかります。ところが、主人公の結城も他の参加者も、そのことには全く言及しません。で、私は、こいつら本格ミステリファンではないなと思ったのですが・・・。

【じっちゃんの誤読的評価:★★★】

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COMMENT

じっちゃんさん、あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

ふだんあまり現代ミステリーは読まないんですが、めずらしく、この『インシテミル』は昨年手にとりました。非ミステリー者にも、けっこうおもしろく読めましたよ。

それにしても、
>こいつら本格ミステリファンではないな
と、作中人物の「本格度」まで見抜けてしまうのはすごいですね。

空犬さん、おはようございます。
空犬さんもこの作品お読みになったんですか!

>非ミステリー者にも、けっこうおもしろく読めましたよ。
私のレビューでは、けなしているところが目に付きますが、
私も大変面白く読みました。

>作中人物の「本格度」まで見抜けてしまうのはすごいですね。
有名な「ノックスの十戒」なので、見抜けるのが当たり前なんですけどね。
でも、あれで私は、他のメンバーはともかく結城は
本格ミステリを読んでないなと思ってたんですが、
空犬さんもご存知の通り、ところがどっこいで。
私としてはそれが結構ひっかかったんですよね。

じっちゃん様
今日は父のお供で本屋さんに行きましたよ~
護さん84歳は眼鏡をかけなくても本を何時間でも読めます
と言っても・・・すぐ転寝をしていますけどね!

先日は平岩弓枝さんの隼新八というお侍が主人公の文庫を買い
今日は内田康夫さんの文庫を2冊買いましたよ~
ピットママも平台にある本をあれこれ観察して参りました!
な・なんと「チームバチスタ~」が文庫で500円程度で売っており・・・
かなりショックでしたよ~(~_~;)
このミステリー読者層は何歳くらいなんでしょかね
じっちゃん様の評価と世間の評価ととは違いがあるのは
年齢やたくさん本を読んでいるじっちゃん様との差かもしれません

では今年もたくさん本を紹介してくださいね~v-275

ピットママさん、おはようございます。
お父様、読書家なんですね!

『チームバチスタ』つい最近文庫になっちゃったんですよね。
でも上下2巻に分かれているので、それほど安くないかも。

『インシテミル』の作者は若い人に受けている方です。
この作品は幅広い年齢層の人に読まれてるとは思いますが、
それでも全体的には若い人ですかね。

こんにちは。
この記事を見て、「本格ミステリをゲーム化」って何だろう?と気になって、図書館に予約してみました。
予約してから2ヶ月以上経ち、先日ようやく借りて読むことが出来ました。
とても面白かったです。

子どもが生まれてから、書棚の前でゆっくり本を選ぶことが出来ないので、面白い本に出会わせてくださった、じっちゃんさんに感謝です。

hutaaiさん、おひさしぶりです!

>予約してから2ヶ月以上経ち、先日ようやく借りて読むことが出来ました。
へえ、人気なんですね。

>とても面白かったです。
よかったです(ホッ

>面白い本に出会わせてくださった、じっちゃんさんに感謝です。
うれしいです(涙

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