山口 謠司
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「書き足りない・・・・・・。稿を終えての思いはそれに尽きる」・・・と著者は「あとがき」で書いています。では、「物足りない・・・・・・。読み終えての思いはそれに尽きる」・・・そう私は書きましょう。
世界に冠たるカタカナとひらがなの誕生物語ということで、とても期待してわくわくしながら読みました。ところが。
カタカナとひらがなが「なぜ」誕生せねばならなかったのか、そこのところはある程度書き込まれていてまずまず納得がいったのですが、もうひとつの、より大きな興味であるところの「どのように」誕生したのかということについての記述がいかにも不足しています。
また興味津々の「いろは」の誕生についても、「あれ?」と思うくらいさらっとした記述で肩透かしをくらいました。
唯一面白かったのは、五十音の配列が完成するまでの物語。私たちには当たり前と思われている「"い""え""お"があ行で、"ゐ""ゑ""を"がわ行」ということが全然当たり前ではなく、長いこと国語学上の謎であり、それを解決したのがあの本居宣長であるという事実には「へえ〜」となりました。さらには、その本居宣長の解決法の見事さにうならされました。やはり宣長は天才なのだ。宣長の伝記が読みたくなりました。
【じっちゃんの誤読的評価:★★☆】