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じっちゃん

Author:じっちゃん
翻訳家。
もとコンピュータ技術者。二足の草鞋で翻訳を始め、定年後フリーランサーに。
【趣味】
①読書:ミステリを中心に時代・歴史小説、歴史や科学などのノンフィクション
②四国遍路(2015年11月結願)
③街道歩き(現在敢行中)
④SNS(ブログ、Facebook、Line)
⑤観劇
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意思決定はこうして行われる~『安倍官邸の正体』

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 安倍政権における意思決定の仕組みを書いた好著。

 著者は安倍首相とも親しい政治評論家だが、「よくぞここまで」と思うくらい安倍政権の内情を調べて書いている。だから「政治はこうして動いているのか」「あのときはこうだったのか」という話が満載。安倍政権への評価はともかくとして、とにかく面白い。

 冒頭からいきなり、先だっての衆議院解散の内幕が語られる。あのときもう解散を考えていたのか、だから解散に踏み切ったのか、こうして周囲を説得したのか――もう「へえ」「ほう」の連続となる。「大義なき解散」と批判されたが、安倍政権にとってはそれなりの大義があったことも分かる。

 この話に限らず、興味深いエピソードには事欠かない。民主党政権が壊した官僚との関係をどう修復したか、マスコミとのスタンスをどう取るか、閣僚のダブル辞任はどうして決まったか、東京五輪招致成功の陰に何があったか(←これは読みごたえあり)、集団的自衛権に関する閣議決定をなぜ急いだか……などなど。

 その中にあってごく小さなエピソードだが、STAP細胞で一躍時の人となった小保方さんを総合科学技術会議に呼ぼうとして思いとどまったエピソードも興味深い。誰しも「へえ」となること請け合い。

 著者は安倍を「現実主義者」だと定義する。その背景には安倍一次政権での失敗がある。安倍自身失敗の原因を次のように語っている。

「私がやりたいことと、国民がまずこれをやってくれということが、必ずしも一致していなかった。そのことがしっかり見えていなかった。私が一番反省しているのはその点です」

 この反省を踏まえ、世論に耳を傾け、世論が最も求めているものを最優先課題にする。だから「アベノミクス」なのだ。そして、課題の遂行にあたっては、各党の意向や世論を考慮して、押すべきは押し、引くべきは引く。100点満点でなければダメというのではなく、30点でも40点でも、できるところから積み上げていく。それが安倍の政治スタンスだと著者は言う。

 安倍は、政権を「続ける」ということも重視している。長くなるが、私として深くうなずくものがあったので、その理由について語った安倍の言葉を引用しよう(若干改変している)。

「国際会議でリードすることが、たった2年(政権を続けること)でできるようになるわけですよ。この先も私がやるということで、外国の首脳は初めて聞く耳を持ち始めるわけですね。それはものすごく大きい。日本はGDP3位の国なのに、その力を発揮できなかったのは、やっぱり政権がしょっちゅう変わっていたからだと思います」

 世の中には安倍を支持する人もしない人も、当然ながらいるわけだが(それが民主主義の素晴らしさである)、本書はそのどちらも読むべき良書だと言える。政権を適切に評価するためにも、そして政権にだまされないためにも。ちなみに、後者に関連して結構空恐ろしいことが書かれている。詳しいことを知りたい方は本書をお読みください。
【じっちゃんの誤読的評価:★★★★】


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COMMENT

No title

これは確かに面白そうな本ですね。ちょっと書店で探してみます。

それより、プロフィールの写真の変りようがちょっと意外でした。何だか、これから出家される方のようにも見えます。……あ、言いたいこと言ってすみません。

No title

トキバエさん

朝早いですね!
(人のことは言えませんが(^_^;))

写真は四国遍路のときの姿です。
他に適当なのがないので、
一時しのぎのつもりで載せました。

今日娘が孫を連れてくるので、
一緒に写真を撮って差替えます。

No title


意味深な本ですね。
ABさん、苦手意識がありますが
読んでみても良いかな~、という気にさせられますね。
(じっちゃんの文章力のせい)
まずは、相互理解から、ですかね?


プロフィールの写真、文章とイメージが違う(笑)
でも、そこがいいかも^^v

No title

アイマイさん

いらっしゃいませ~。

そうですね。ぜひお読みください(笑)
批判するにせよ賛同するにせよ
相手を知らなきゃ話になりませんからね。

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