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じっちゃん

Author:じっちゃん
翻訳家。
もとコンピュータ技術者。二足の草鞋で翻訳を始め、定年後フリーランサーに。
【趣味】
①読書:ミステリを中心に時代・歴史小説、歴史や科学などのノンフィクション
②四国遍路(2015年11月結願)
③街道歩き(現在敢行中)
④SNS(ブログ、Facebook、Line)
⑤観劇
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英語入門の前に読むコミック版英語入門書~『みちこさん英語をやりなおす』



 アラサーの独身女性を描いたコミック「すーちゃん」シリーズで知られる益田ミリによるコミック版英語入門書。アラフォーのみちこさん(一女の母)が家庭教師に付いて「英語」(「英会話」ではない!)の勉強をするという形で話が進みます。絵柄は線がかなり省略された、いわゆる「ヘタウマ」系で、ほのぼのとしたムードが漂っています。ストーリーもそれに合った「ほっこり」系で、私が好きなタイプです。

 帯に「英語入門の前に読む入門書」とあるように、書かれている内容はごく初歩的なものばかり。先生が前に進もうと思っても、生徒役のみちこさんが、いちいちひっかかるのです。「えっ、そんなところにも?!」というところにもみちこさんはひっかかって、家庭教師を困らせます。

 たとえば、「彼ら」と「それら」が同じ"they"だということにみちこさんはひっかかります----「人間とモノをいっしょくたにするなんて」と。少しあきれつつ家庭教師は言います。「今までそんなことに疑問を持ったことはなかった。そういうものだと思って覚えていた」と。そこでみちこさんはハッと気づいて、こう言います。「勉強ができる人ってのは、小さなことで立ち止まらない人なんですね、きっと」「いちいち『なんで?』『ヘンだ』とか言っていると、どんどん遅れちゃう」と。これは至言だと思いました。学校教育の最大の問題点のひとつを突いているのではないでしょうか。

 さて、このthey問題について家庭教師は上手に答えます。それをここで要約するのは難しいので、どう答えたか興味のある方は本書をご覧になってください。

 ひっかかり、ひっかかり、それでも進んでいく中でみちこさんは気づきます。「英語を学ぶということは日本語を学ぶことでもあるんだな」と。これは私が長年英語を勉強していく中で痛感したことでもあります。特に翻訳では英語力よりも日本語力が重要なくらいです。

 みちこさんは「日本語って失敗できる言語なんですね」と言います。どういうことかと言うと、英語はある程度言いたいことを決めてからでないと口に出せないけれど、日本語はともかく話し出して、途中で軌道修正ができるということです。おっしゃるとおり。

 一方、家庭教師は「日本語ってどういう空気で話を聞いてほしいか選べる言語」だと言います。「今日私は金色の車を見た」と言うときは、「今日」という雰囲気の中で話を聞いてほしく、「金色の車を今日私は見た」と言うときは「金色の車」という雰囲気の中で話を聞いてほしいのだと。これも至言ですね。

 みちこさんがつまずくのは、初歩的な文法だけではありません。冠詞(aとthe)、複数形といった、中上級者でも頭を悩ませる問題も本書では取り上げられています。完全とまでは言いませんが、なかなか秀逸な説明がされていますので、これらの問題に悩まれている方は一読の価値ありです。

 登場人物と一緒になって悩みながら何かを勉強していく。こういうコミックエッセイがもっとあってもいいような気がします。

【じっちゃんの誤読的評価:★★★★】
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COMMENT

英語を勉強することの難しさ

以前、書いた通り、僕も一時翻訳のバイトをしていました。しかし、ハッキリ言って、僕の英語は独学で、キチンと系統立てて勉強した記憶がありません。

会話にしても、恐らくネイティヴの人間が聞くとかなり怪しい英語なのですが、一応の会話は成り立つので、ま、イイか?と、その「なんちゃって英語」のままで通しています。

翻訳に関しても、最初に働いた会社で「ここで翻訳をなさっている方々は、TOECとか、英検でいうとどれくらいのレベルの方ですか?」と聞いたところ、「あ、一線で活躍しておられる方に限って、そういうのは馬鹿にして、何の検定資格も持っておられない方が多いです」と言われたのを真に受け、未だに何の資格も持っていません。

「せっかくだから、一度、キチンと勉強をして、何らかの検定を受けておこう」と、二十年来思っているのですが、生来の「尻に火が点いて、革が焦げて煙が出ないと何もしない」ものぐさが祟って、いまだに何もしていません。

この、本も是非読んでみたいですね。

No title

トキバエさん、

僕も英語はほとんど独学なのですが、文法、単語、リーディング、ライティング、リスニング、スピーキングと系統だって勉強はしています。

翻訳の一線で活躍している人が英語の資格を馬鹿にして取らないというのはちと言い過ぎだと思いますが、翻訳の仕事を得るうえで資格があまり役に立たないのは確かですし、そう公言する翻訳者や翻訳会社もあります。でも、資格にチャレンジすることは目標にもなり、勉強の励みにもなり、自分の英語力を測定することができ、取れれば自信もつくので、僕は翻訳家を目指す人に対して「資格なんて不要」とは言いませんし、むしろ勧めます。それに(少なくとも最近では)翻訳会社の募集要項で英検1級やらTOEICの点数を条件にする会社もあります。多数派ではないですけどね。

僕自身英検への挑戦を英語勉強のモチベーションとして使いました。(TOEICは合否ではないので、モチベーションを鼓舞する力は小さいように思います)

No title

わぁ~
これ何か私にも読めそうです(^_^)v
どうも本気さに欠けるけれど
英語に興味はあるので、細々お稽古は
ずっと続けていきたいと思ってるんです(*^_^*)
日本語を正しく使うことも大事な事と
お稽古の先生に言われたことを時々思い出します。
では、日本語も正しく使えない私に
英語がうまくなるはずがない!
いやいや、それを言っちゃぁおしまいですよね。
常に意識を持ちながら!いつの日か!
と気長にいきましょう(笑)

No title

英語に興味がなかったのですが
以前、必要に駆られていきなり英会話をやったことが‥
あの時は滝汗かきました。
が、度胸だけで乗り切りました。
通じてたみたいです?摩訶不思議。

日本語も崩れてきた昨今
私の日本語は正しいのだろうかと
ふと、不安に(汗)

こちらはレベルが高そうな人が多いので
私は欄外です~~

No title

とらみさん、
「継続は力なり」ですからね。
がんばってください。

とらみさん、日本語とってもお上手ではないですか!
私は自己啓発書を専門で訳していますが、
すべてに共通する教えは「信ずよ!」です。
自分を信じ、目標がかなうことを信じましょう。

No title

アイマイさん

英会話は度胸が大事ですからね(*^-^*)

アイマイさんの日本語はレベル高いですよ~。

日本語

同じく、いかに文法がおかしい日本語を使用しているかを
気付かさせてくれます (^o ^;

日本語と英語は日本人と海外の人の考え方も
違うことも教えてくれます
主語に何を使うかってことで特に、それを感じます

面白そうな本ですね
a と the は、日本語なら会話では、あまり必要性を
感じないですが、いつかは無くなる活用法かもしれませんが
ここにも、彼らのこだわりを感じます

o(^▽^)o キャハハハ

No title

ピットママさん

>>日本語と英語は日本人と海外の人の考え方も
>>違うことも教えてくれます
仰るとおり!
僕も強く痛感するところです。
そこを理解することが英語の習得には重要です。

aとtheがなくなるかもって説があるんですか!( ゚Д゚)

前にテレビで

かなり前にテレビで必要ないんじゃないという
意見があって、海外の人も確かに〜と言ってました

どこかのサイトでも、無くても困らないかもと
言っていたこともありました

曖昧な覚えで申し訳ありません o( _ _ )oアタフタ~

言語も長い歴史の中では追加されたり、無くなったりと
淘汰されるかな〜と思って書いてみました

でも、リスニングでは聞き落しても文章を読むときには
あると便利な時もあるかな〜と思います
総称で表す時などは必要でしたよね? 多分 (^o ^;
未熟者ですが o(^▽^)o キャハハハ

No title

ピットママさん、
へえ、そうなんですか!
海外の方がaとtheの区別はいらないかもと。

将来はともかく、今現在の英語においては
その単語がaなのかtheなのか、
単数なのか複数なのか
がとても重要で、翻訳においても
非常に気を使うところです。
翻訳のキモのひとつと言ってもいいです。

ですから、逆に、aかtheか、単数か複数かを
見落とした誤訳も結構多いのです。

なくなれば楽・・・・・・なのかな?

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