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じっちゃん

Author:じっちゃん
翻訳家。
もとコンピュータ技術者。二足の草鞋で翻訳を始め、定年後フリーランサーに。
【趣味】
①読書:ミステリを中心に時代・歴史小説、歴史や科学などのノンフィクション
②四国遍路(2015年11月結願)
③街道歩き(現在敢行中)
④SNS(ブログ、Facebook、Line)
⑤観劇
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イン・ザ・プール


一風(いや、二風も三風も)変わった精神科医が、常識はずれの、とても精神科医とは思えない治療を施しながら、結局は患者を癒していくというお話5編からなる短編集。

とにかく主人公の精神科医・伊良部の行動が破天荒。カウンセリングとか精神分析というのは意味がないからやらないと言うのはまだしも、注射フェチで看護婦が患者に注射するのを見て興奮したり、患者の病気を面白がったり、患者をナンパしようとしたり、患者と一緒に建造物に不法侵入しようとしたり...。もう、きりがない。後は本を読んでお確かめください。

患者はそんな伊良部にあきれながら、徐々に伊良部のペースに巻き込まれ、最後は癒されていく。半端な筆力なら不自然でとても読めたものではないだろうが、「ありえねー」とは思いつつも、それほど不自然さは感じず、無理なくすーっと入ってくる。たいした筆力である。

--------------------
読み終わって考えてみると、患者の病気はそれぞれ違うものの、伊良部の治療方法を含め物語の展開は毎回似たようなもの。だのに最後までマンネリ感を感ずることは一切なかった。どころか、読み終えたとたん次作の『空中ブランコ』が読みたくなった。なぜだろう。やはり伊良部による癒しの物語が心地よいからだろうか。それともやはり作者の筆力の賜物か。

ところで、『空中ブランコ』は阿部寛主演でテレビドラマ化されており、これもなかなかいい出来だった。

このときの阿部寛のイメージが強烈に残っているため、伊良部=ぶよぶよのデブという原作の設定にはちょっと違和感を覚えた。原作を先に読んでいたら阿部寛の方に違和感を覚えただろうか。いや、やっぱり阿部寛の方がいい。あの伊良部のエキセントリックな行動には、なまっちろいデブよりも、阿部寛の方がぴったりくる。ハンサムな顔と行動の落差が面白いし、それに阿部寛はエキセントリックな演技がうまい。

一方、看護婦のマユミは、色っぽさといい、蓮っ葉な感じといい、ドラマでマユミを演じた釈由美子とイメージぴったし。マユミが胸や太ももをあらわにするたびにドラマの釈由美子が目に浮かんで困った(もとい、うれしかった)。

また、このコンビによるドラマ化を望みたいものだ。

【じっちゃんの評価:★★★】

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COMMENT

映画のほうを見たくて、「ツタヤディスカス」で申し込んであるけど、なかなか来なくて・・・
(今日は博士の愛した数式とスタンドアップがきました)でも、レビューを読むと、原作のほうがいいって。じっちゃんさんのブックレビューを読むと、やはり原作を読むほうがいいみたいですね。

おむすびさん、
 映画の伊良部は松尾スズキですね。どうなんだろうな。ぼくはテレビ版伊良部・阿部寛のイメージが強烈に残っていて。
 でも「○○強直症」のオダギリジョーなんて見てみたいな。
 おむすびさん、見たら感想聞かせてください。
 TVで阿部寛の続編やらないかな。

先日は当方のサイトをご訪問いただき、ありがとうございました。
イン・ザ・プール、空中ブランコとも、いいですねえ。原作の感じが好きだったので、映画版は楽しみにしていたのですが、見逃してしまって、未見のまま。映画館で予告編を何度か見たのですが、それを見るかぎりでは、松尾スズキはなかなか感じが出てるように見えました。TV版も未見なのですが、看護婦のマユミは、釈由美子のほうが良さそうですね。

空犬さん
 ご訪問&コメントありがとうございます。今後もごひいきいただければうれしいです。
>松尾スズキはなかなか感じが出てるように見えました
 ですか。これは、いよいよ映画版もDVDで見ねば....。

>看護婦のマユミは、釈由美子のほうが良さそうですね
 でしょ、でしょ。釈由美子、ぴったりでした。色っぽさ、蓮っ葉さ、世の中をなめているような感じも。

初めまして、ユウスクを申します。

履歴を辿って参りました。
すっごく綺麗にまとまったページで、参考になります!
初めて4ヶ月くらいですが、自分のももっと綺麗にしなきゃ、
と思いました(>_<)

いつの間にか伊良部シリーズ映像化されてたんですね。
しかも阿部っちだなんて・・・トリック並みに面白そう!

毎回の展開は同じ、けれどパターン変化の美学というのでしょうか、読んでくうちにその展開が待ち遠しいとさえ思いました。
そうしてシリーズが進むほど段々伊良部に会いたくなってきません?(笑)

他にも僕は伊坂幸太郎さんが大好きなのですが(最近めざましい映像化への活躍みたいです)、よかったらじっちゃんさんの感想を聞いてみたい、なんて思ってしまいました。
古い記事へのコメントですみません。
またちょくちょく来たいと思います。

ユウスクさん、はじめまして。

阿部寛主演のドラマよかったですよ。
原作よりもよかったくらい。
阿部寛は『トリック』同様変な科学者とか医者とかやると抜群にうまいです。
もう一度阿部寛で伊良部ものやってくれないかなと待望しております。

>毎回の展開は同じ、けれどパターン変化の美学というのでしょうか、
>読んでくうちにその展開が待ち遠しいとさえ思いました。
>そうしてシリーズが進むほど段々伊良部に会いたくなってきません?(笑)
まったくおっしゃるとおり、そのとおりです。
『空中ブランコ』も早く読みたいんですが、伊良部シリーズは
リアルタイムでは読み損ねたんで、文庫化を待っているところです。
早く出ないかなあ。

伊坂幸太郎さんについては『重力ピエロ』しか読んでいません。
とても面白く読みましたが、あのシャレたセンスが、
どん臭い私にはちょっと合わず、それ以来ご無沙汰しています。
でも、気になる作家さんではありますので、仲直りしたいなと思い、
先日処女作の『オーデュポンの祈り』を買い求めました。
読んだら感想書きます。
・・・・でも、読みたい本がいっぱいあっていつのことになるやら(;^_^A

>古い記事へのコメントですみません。
いえいえ、古い記事へのコメントはとてもうれしいものです。
今後もどしどしお願いします・・・・ムリ?(笑

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「イン・ザ・プール」(奥田英朗)

奥田英朗は「延長戦に入りました」は「面白い」と思い、「最悪」を「こら合わん」と思ってたワタクシ、こーゆー場合なかなか3冊目には行きにくいのでありますが、「イン・ザ・プール」は直木賞「空中ブランコ」へ続く話やって聞いたんで、「先に読んどこかな」と読んでみた
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